4K画質雑記

雑記です。時事ネタとゲームと旅を中心に書きます。嘘です。多分ゲームのこと以外はほぼ書きません。

Is the television dead?

半世紀以上人々を楽しませてきたテレビは、今や衰退の一途を辿っているように見える、というのを適当かつ簡単に考えてみる。

歴史

20世紀後半、家庭で映画館のような、映像と音声が同時に流れてくるテレビは一般家庭に爆発的に普及していき、現在では一般家庭のほとんどにはテレビが置いてあるだろう。この過程で今まで家庭の娯楽として立場をかためてきたラジオが衰退していった。

なぜか?それはラジオがテレビの下位的存在になったからだ。これはレコードが光ディスクに置き換えられたのと同じで、人々は音声しか流れてこないラジオよりも映像と音声が一緒に流れてくるテレビを新たな娯楽、すなわち暇つぶしとして選んだのだ。

暇つぶしとは

例えば、何もすることがないときに何気なくテレビをつけるという行為は誰しもが経験していることだと思う。このように、人々がやることのないときにその時間を消費する先をここでは暇つぶしということにしよう。暇つぶしの方法は多種多様でテレビのほかにも読書、音楽鑑賞、ゲーム、運動などがある。

話を少し戻してラジオの衰退についてだが、人々は時間の消費先にラジオよりもテレビの方を選ぶようになってしまったがために起きたことだ。テレビの方がラジオより便利だから当然である。ラジオの衰退は今もなお続いており、受験生がラジオを聴きながら深夜まで勉強する、といったことは聞くことすらなくなった。

ではテレビの衰退について考えてみよう。私が思うに、テレビが衰退した理由は、テレビを見る時間が無くなってしまったから、だと思う。

つまりは晩御飯の時にさみしいからつける、といった用途ではなくわざわざ見たい番組等があるために時間を取ってテレビを見るということをしなくなっているということが起きているのではないだろうか。

時間のない現代社

現代の若者には余暇がない。時間なんてものは腐るほどあるけれど、余裕をもって楽しむ時間に欠けているように思える。こんなことを言うと、「我々のころは残業100時間働いて云々」と老害共から罵声が飛んでくるが、こいつらとは時代と環境が違う。こんな余暇のない若者たちにとって、テレビをわざわざ見ようとすることは不便なことなのではないだろうか。その証拠として、いつかどこかで記事があったのだが、サザエさんの視聴統計の考察がある。

サザエさんの視聴率は2014年あたりかあ急激に減っているのに対し、録画数は一定なのだ。これは、サザエさんを見たいと思っている数は昔から一定であるが、日曜日6時半からサザエさんを見るためにテレビをつけてみる数は目に見えて減っているということである。日曜日6時半にテレビをつけると、多数の人がサザエさんにチャンネルを移すと思うのだが、今やこの時間にテレビをつける人そのものが減っているということを如実に表している。

そんな中、どこでも持ち歩ける携帯電話、の名前を被った小型コンピュータのスマートフォンと新たな娯楽の時代を開かんとするインターネット動画が爆発的に若者の間で広がっている。これらはテレビに対して様々な優位性を持っている。

1つはいつでもどこでも好きな時に見れるという点だ。テレビは基本的に家でしか見れない。しかし、インターネットのちょっとしたニュースを見るのにスマートフォンを使えば、30秒とかからないうえに、いつでもどこでも閲覧できる。一方テレビは、規定された時間に予告された内容しかしない。テレビは時間のない若者にとって一方的過ぎる存在なのだ。

他にも色々ある。たとえば、テレビは局から視聴者に対して、一方通行の情報を流しているのにに対し、インターネットは閲覧者で情報を共有している(ニュース記事のコメント欄や、SNSなど)など様々だ。

Youtuber

小学生の将来の夢ランキングに乗ってしまったyoutuberだが、彼らにとってyoutuberとはテレビに出てくる芸人と肩を並べるカリスマ的存在であることは間違いない。

すごく個人的なことを申すと、最近のテレビ番組は昔に比べて面白くない。たとえば、10年ほど前に放送されていたトリビアの泉なんてのは今でも人気のある番組だ。また、黄金伝説で無人島に2泊3日生活するといった企画も非常に人気で、面白かった。しかし、最近のテレビ番組は動物可愛い、飯を食う、個人撮影された動画面白いから紹介する、みたいな番組があまりに多く、視聴者のニーズと局の製作とのギャップを感じる。面白い番組を作るには予算が必要なのはわかるが、動物やネットの動画に頼っている最近の番組は、明らかに低予算で作られている。

そんななか、颯爽と現れたのがyoutuberだ。彼らの、○○をやってみた、みたいな動画は、クオリティは到底及ばないものの、かつてテレビ局がやっていたことと似ている。そしてそのような動画が伸びているのを見ると、昔から視聴者の求めているものは変わっていないにもかかわらず、テレビ局側は何を勘違いしたのか、はたまた法律や世間が許してくれないのか定かではないが、このような番組を放送しなくなっている。インターネットの利便性や、蟲の卵もびっくりな圧倒的数量も合わさって、視聴者をyoutuberに掻っ攫われた形だ。

まとめ

以上のことをまとめてみると、

  • 若者は余暇が少なく、据え置きのテレビよりも持ち歩きのスマホやネットを好むようになってしまった。テレビによってラジオが衰退したのと同じく、スマホやネットによってテレビは衰退しつつある。これは衰退の直接的な原因である。
  • テレビ番組も昔に比べて明らかにクオリティやオリジナリティが落ちている。昔の番組のような挑戦的なものは深夜に回されて、午後7時のゴールデンタイム番組は明らかに昔より面白くない。地方民からすると、東京でアイドルが飯を食ったところで苛立ちが増えるだけだ。
  • ニーズと利便性を併せ持ち、テレビ局に対し圧倒的な数いるyoutuberがテレビ番組に代わって台頭している。

といった感じだろうか。

バブル以前に生まれた世代は若者よりネットの娯楽が普及してないだろうし、若者でも全くテレビを見ないといった人は未だ少ないと思う。あまりテレビの衰退は感じられないかもしれない、しかしながら衰退しているのは間違いないだろう。

異論もあるだろうが、文句を言われても私は知らん。本職に聞いてくれ。